付加価値連動の総額人件費管理の推進
1. 経営計画で今年度の人件費計画を明確にする
総額人件費 = 目標付加価値額 × 目標付加価値人件費率
総額人件費は付加価値額の実績と付加価値人件費率(一定)で決まることを経営計画作成時に明確にし、その数値を示す。
付加価値額の変動によって社員の総額給与は変動することを明確にする。
2. 人件費項目の選択
人件費として計画し管理するものを選択する。
人件費: 項目月例給総額、時間外勤務手当、法定福利費、賞与、退職金関連費用、役員報酬
3. 付加価値人件費率の決定
- 過去3〜4年の経営数値をとる
売上高、 変動費、 付加価値額、 付加価値人件費率、 人件費、 企業維持費、 経常利益。
- 過去の付加価値人件費率の平均値から、今期はどの程度の目標付加価値人件費率にするか決定する。
4. 今年度の人件費枠の決定
- 月例給総額の決定
- 月例給総額は総額人件費の50%以上を占めることとなり、月例給総額を付加価値に連動させて考えないと、総額人件費管理はできない。
- 総額人件費の枠内で何%を月例給総額とするか決定する。
今までの経営数値の推移から判断する。
- 先期の月例給総額と今期の目標月例給総額の差が、今期の月例給変動の原資となる。
- 時間外勤務手当、法定福利費の決定
- 時間外勤務手当は月例給総額の何%以内とするか決める。
- 法定福利費は、今まで月例給総額と時間外勤務手当を合計したものの何%となっているか算出し、決定する。
- 賞与の決定
- 賞与は基本賞与と業績賞与に分ける。基本賞与は賞与総額の半分以下で基本給の一定部分で最低限支給する。
- 業績賞与を付加価値連動とする。
業績賞与 = 総額人件費計画 − 月給総額 − その他人件費項目 − 基本賞与
- 業績賞与原資の決定が総額人件費管理のキ−となる。
半期ごとに付加価値の変動を算出し、付加価値人件費率を一定として業績賞与の原資を算出する。
付加価値額の増減に応じて、業績賞与は増減するが、総額人件費は一定となる。
個人別賞与は業績賞与原資に応じたポイント単価となる。
ポイント単価の決定 = 業績賞与原資 ÷ 社員総ポイント数
個人別業績賞与 = 個人別ポイント(グレード別成績別) × 単価
前のページに戻る
|